勤医協札幌看護専門学校【国語】(2022年)じっくり解説【問題2】(7)問七
勤医協札幌看護専門学校の2022年の国語について解説します。勤医協札幌看護専門学校では、過去問題を公開してくれていますので、以下のリンク先から入手して下さい。
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問題二。今回は問七。
本文の空らん
ア・イ・ウ・エ・オ・カ
にあてはまる言葉を、選択肢の中から選んでいくんだ。
全部、セリフですね。
そう。この問題も「前後の文脈」を正しく読み解き、最適解を選ぶ、読解問題の基本パターンだな。
まず「ア」。
カミサンがチラシの写真を見て、「ア」などと早合点をし
さてここ。
実は「イ」と対応しておる。
届いた商品を実際に目にすると同時に「イ」と肩を落とした
「イ」で肩を落としてガッカリしているんだから、「ア」はその逆なんですね。「早合点」というのもヒントですね。
そう。「イ」でがっかりしている、ということは、「ア」で喜んでいる、と考える。
結果、
f ああら、いいじゃないの
が「ア」。
それが実は、思ったようないいものではなかったので、がっかりしたんだな。
つまり、
c こんなはずじゃなかった・・・
これが「イ」に入る。
「ア」はf、「イ」はcが正解。
でも待って。
a しょうがない。ポイするか・・・
e こんなものいらないや
これも「イ」に入るんじゃないですか?
がっかりしていますよ?
aが正解なら、その直後に「ポイ」してる。しかし実際には、すぐには捨てていない。eが正解なら、「ああら、いいじゃないの」との整合性が取れなくなる。キャラクターがブレすぎだろう。
「ああら、いいじゃないの」
からの
「こんなものいらないや」
これは、同一人物のセリフではないな。
なるほど。
次は「ウ」です。
リサイクルセンターの人は、現物を見るなり「ウ」と考え込んでしまう。
考え込んでしまう、ということは、選択肢は1つですね。
d うーむ
これしかありません。
そうだ。「ウ」はdが正解。そして「エ」。業者は、何かを言い残して、逃げるように帰ってしまった。「逃げるように」だから、捨て台詞である必要があるな。
「c こんなはずじゃなかった・・・」じゃダメなんですか?
ダメ。「捨て台詞」でなければいけないから。「逃げるように」帰ったんだぞ。「・・・」なんて余韻を残す表現は、ふさわしくないの。
c こんなはずじゃなかった・・・
この表現は、喜びもつかの間、という前提があってこそ、生きる「・・・」なんだな。
がっくり肩を落として、ため息をついて、それ以上言葉が出てこない、というような姿が想像できるな?
なるほどね。
ということは「b やっぱコレ勘弁してください」が正解ですね。いくら何でも「e こんなものいらないや」と逃げ去るのは社会人としてあり得ないし、もしそうなら、筆者はもっとそこに言及しますからね。個人的には「e」だったら面白いのに、とは思いますけれど。
では最後「オ」です。
「オ」ぼくはため息をもらしつつ、マンションの管理人に粗大ごみを出す旨を伝えた。
ため息をもらしつつ・・・ん?
ため息?
だったら
a しょうがない。ポイするか・・・
これですね!
だって「余韻」を表す「・・・」があることで、まさに肩を落としてがっかりと、ため息を漏らす様子が描かれているんですから。それに、直後に筆者は、粗大ごみとして捨てることを行動に移しています。
わかってきたな。そうなんだ。選択肢がいくつもあると、迷わされるけれど、ちゃんと「これしかない証拠」というものがある。
そこを見つけるのも「読解」なんだな。
「正解の根拠は、必ず本文の中にある」
ということを、実感できました。
えらいぞ。
では問八へつづく。
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