勤医協札幌看護専門学校【国語】(2022年)じっくり解説【問題2】(2)問二
勤医協札幌看護専門学校の2022年の国語について解説します。勤医協札幌看護専門学校では、過去問題を公開してくれていますので、以下のリンク先から入手して下さい。
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問題二。兄妹で作家、原田マハさんのお兄さん、原田宗典さんの『さらば食器棚』というエッセイからの出題。
今回は問二。
傍線Aの「ヤツ」とは、便利な言葉だな。便利であるがゆえに、いろいろな使われかたをする。
次の中から、ほぼ同じ使い方になっているものを選ぶのですね。
a 調子のいいヤツめ
b まっすぐに札幌へ入ればいいヤツを
c 弟はいいヤツだ
d そっちのヤツを取ってくれ
e ヤツはまだこないか
傍線Aの「ヤツ」は、「教育環境の充実、というヤツだろうか」とある。つまり、傍線Aの「ヤツ」は、誰か特定の人物を指しているわけではない、ということがわかる。
ということは、次の選択肢は消えますね。人物を指していますからね。
a 調子のいいヤツめ
c 弟はいいヤツだ
e ヤツはまだこないか
そうだな。
b まっすぐに札幌へ入ればいいヤツを
d そっちのヤツを取ってくれ
どちらかの二択に絞れる。
どちらも「人を指していない」という点で同じですが、どちらかを選ばなくてはいけません・・・どう考えればいいんですか?
「ヤツ(奴)」という代名詞は人物を指す以外には「モノ」と「コト」を指す。そこに違いがあるんだな。
「b まっすぐに札幌へ入ればいいヤツを」
これは、札幌に入る「コト」ですね。一方で、
「d そっちのヤツを取ってくれ」
こちらは、取って欲しい「モノ」なんですね。
そうだ。では傍線Aの「ヤツ」(教育環境の充実、というヤツだろうか)は、「モノ」だろうか、「コト」だろうか。
「教育環境の充実」という、物品が存在するわけではありませんよね。「スプーン」とか「しょうゆ」といったような「モノ」とは違いますね。
だから正解は、
b まっすぐに札幌へ入ればいいヤツを
です!
それでいい。「なんとなく」で選ぶのではなく、
「なぜこれでなくてはいけないか」
をちゃんと考え、理解して解く。
これが受験勉強で求められる姿勢。
自分ひとりで取り組んでいると、そこが曖昧になりやすいな。
問題を解いていて、困ったことがあったら、いつでも相談して欲しい。
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つづく。
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