勤医協札幌看護専門学校【国語】（２０２２年）じっくり解説【問題１】（5）問六・七

まずは上のリンク先から２０２２年の過去問を入手して、解いてみて下さい。その上で、以下の解説と読み比べながら、答え合わせをしましょう。今回は問題一の、問六と七です。

うむ。まず「X」について、前後の文脈から推察してみよう。

「枯れ木も［Ｘ］のにぎわい」とあるな。

これは実はもう、前回答えを言っちゃってるんだけれど、

山

が正解。

「枯れ木も山の賑わい」という慣用句。

たとえ取るに足らないものであっても、ないよりはまし、という意味のことで、ある意味「自虐的」に使う言葉。「謙遜」といってもいい。

しかしこれを、自分じゃない他の誰かに向かって使ってしまうのは、相手をディスってることになるからな。

そうだな。「相手に恥を欠かさないように」というヒントがある以上、他のものを持たせても、意味ないもんな。

これらは、日本語文化で常識的に使われている「慣用句」をちゃんと知っているかどうか、一般常識を問う問題だった。

うむ。いつでもどうぞ。

このまま問七も解いてしまおう。傍線「あ」について、他でどう述べているかを、本文中から抜き出すんだな。

そう。「こんな」という指示語が、いったい何を指すかを、本文中から見つけて、それを「１５文字以上、２０文字以内」で抜き出すんだな。答えるときは、最初の５文字と最後の５文字を答えればよい。現代文読解「あるある」問題だな。

いま、心の声がちらっと聞こえたぞ。日頃から「指示語（これ・あれ・それ・どれ）」が出てきたら、それが何を指すのか、必ず確認する習慣をつけておくとよい。

「こんな嬉しい奴」が、どんな嬉しい奴なのかは、前に戻って確認すればよいだけ。

そして「文のカタマリ」を探すんだけれど「１５文字以上、２０文字以内」という条件は、まるっきり、正解へのわかりやすい「ヒント」になっている。

今回、傍線「あ」は、段落の最初にあるな。こんな場合、いちばん可能性が高いのは、前の段落なんじゃ。そこから、だいたい「２０文字よりちょっと少なめ」のカタマリを探す。

「こんな嬉しい奴」がどんな奴だと述べているのだろう。

そうだ。いいところに目を付けた。「言い換え」をしているんだな。これも読解問題のテクニックだが「言い換えをしている箇所を探す」というのは、基本中の基本。

ゴリラか。でもわかる。数学の問題で、解法の道筋がピーンと見えたときに通じるあの「アハ体験」は、取り組んだ人だけが得られる宝物だな。

それでいい。１９文字のカタマリを見つけるのに、マルで囲んだり、線を引いたり、点で打ったり、そうやって手を動かしながらの方が、集中もできるし、発見しやすくなる。正解。

そうだ。現代文の読解問題、

「正解の手がかりはすべて本文の中にある」と思っていい。

それを徹底して練習すれば、我々は日本語で育ってきたのだから、必ず得意科目にすることができる。

それでは次回につづく。